「ボクたちにできることってあるのかな?」
「もちろん!小さくてもみんながやれば大きなちからになるよ。毎日コツコツやってみようね」
ふたりは、おともだちにも声をかけて協力してもらうことにしました。
アーツ君の、みんなの大切なお父さんが元気になるように。
オイコスの谷にもどったふたりは、いっしょうけんめい考えて考えました。
「お父さんのおねつが、自然にたくさんのえいきょうをあたえていることがわかったよ」
「おねつのげんいんはCO2の増えすぎだと言われているよ。
CO2はボクたちの生活に大きくかかわっているんだ」
今度は砂浜にやってきました。砂浜にはペットボトルやあき缶、あきびんなどゴミがいっぱいです。
そこへやってきたウミガメのおかあさん。
「こんなにゴミばかりでは、卵をうむことができないわ」
オロオロ砂浜をさまよっていましたが、やがてあきらめて海へかえっていきました。
「森がなくなると、動物たちの住む所がうばわれるだけじゃなく、
キミのお父さんのおねつがもっと上がったり、どしゃくずれやこうずいのきけんもふえるよ」
「森には大切なはたらきがあるんだね」
ふたりは森でオランウータンのおじいさんにであいました。
「困ったのぅ。森が半分なくなってしまって、食べ物を探すのも大変じゃよ。
仲間も少なくなってしまったし・・・。困ったことだ」
おじいさんは遠くを見つめてため息をつきました。
次にふたりがやってきたのはジャングルです。ゆたかな森にはたくさんの生き物が住んでいます。
おや?森の木々が切りたおされている所があります。
「森の木を切って、人間のための道路や鉄道をつくるんだね」
ものしりのすとっち君が教えてくれます。
「食べ物がないの?」
「ほら、この氷を見て。とけちゃっているでしょう?氷がないと、うまく狩りができないの」
「どうして氷がとけちゃったのかな?」
「キミのお父さんがねつを出しているからだとおもう」アーツ君は悲しい気持ちになりました。
ホッキョクグマは泣いています。
ふたりは「クマさん、どうして泣いているの?」とたずねました。「もう、何日もごはんを食べてないんだよぅ。おなかがすいてたまらないよぅ」
ホッキョクグマが弱々しい声で答えます。
こうして旅にでたふたりは、北極にやってきました。
見わたすかぎり氷だと思っていたのに、小さな氷の山がところどころにあるだけです。
ひとつの山の上を見ると、つかれたホッキョクグマが一頭すわっていました。
「キミのお父さんがおねつを出すと、自然にいろいろなえいきょうがでるんだよ」
すとっち君が言います。
「えっ!?どういうことなの?」アーツ君がおどろいて聞きかえします。
「じゃあ、それをこれから見に行ってみよう!」
「ボクの星もこの谷のようにキレイになれば、お父さんのおねつも下がるのかな・・・」。
アーツ君のお父さんは、このごろおねつを出して「あつい、あつい」と、とても苦しそうです。
とおいとおい地球という星から、すとっち君のすむオイコスの谷に遊びに来たアーツ君。
そこには、ゆたかな森やあたり一面に広がるお花畑、青くすきとおったキレイな泉があり、
とてもとても美しいけしきが広がっています。
地球温暖化や環境を考えるためのアイディアや工夫などを、
県内の中学生が自由な発想で表現したかるたです。
「読札」の最後の文字を「絵札」に入れた“しりとりかるた”です。
同じ文字もあるので、最後まで良く聴いてから、絵札を取ってくださいね。